早坂有生のYALE

2016年にYale(イェール、エール)大学に学部生として入学した日本人、早坂有生のブログです。大学での出来事やアメリカ大学出願のことなどについて書いていきます。ご質問、ご要望、ご連絡は記事へのコメント(非公開設定です)にお願いします。

あなたはだぁれ?

メフィラス星人に「貴様は宇宙人なのか?人間なのか?」そう聞かれたハヤタ隊員は、笑って「どちらもさ。」そう答えます。沖縄出身の脚本家金城哲夫が1967年に手掛けたウルトラマン第33話の1シーン。彼が自分のアイデンティティウルトラマンに託した一例とされています。

地球人か宇宙人か?少なくとも現代の地球では簡単に答えられる質問です。しかしこれが、例えば日系アメリカ人2世の人に日本人かアメリカ人か?沖縄出身の両親の元に生まれ東京で育った人に沖縄人か本土人か?イランからアメリカへの難民の3世の人にイラン人かアメリカ人か?その答えはそう簡単な問題ではありません。そもそも日本人とは何なのか?日本国籍を持っていれば良いのか、「日本人の血」が流れていれば良いのか、日本の文化や日本人の性質を持ち合わせている必要があるのか。アメリカ人はどうなのか。誰の視点から見ているのか。いつ考えているのか。

一言で言えば、民族や人種は社会的に構築されたものだと言えます。どう構築されているのか、それをMinorities in JapanとIslam in the USで考えています。色々論文や本を読んでいると、自分が生まれる前の日本や、生まれてからも目にしてこなかった日本について気付かされます。特に、Anthropologyの研究では当事者本人と長い時間を共に過ごし本人から聞いたことを元に考察するものが多いので、衝撃的な内容のもたくさんあり、またアメリカで自分自身マイノリティとして過ごしていたり、周りのマイノリティの人たちからパーソナルな話を聞いたりしているので、中高の時に感じたこととは共感度合いや生々しさが違うように思います。

中高の時はウルトラマンなどの影響から人間という種の性質は何か考え、劇にしたりさらに特撮を見たりしていて、それもとても大事なことだと思いますが、もう一つ細かいレベルの、人種や民族について考えることも重要だと感じました。ということで、琉神マブヤーなどのローカルヒーローについてもっと知りたいなと最近は思っています。では!