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早坂有生のYALE

2016年にYale(イェール、エール)大学に学部生として入学した日本人、早坂有生のブログです。大学での出来事やアメリカ大学出願のことなどについて書いていきます。

一年生春学期授業の振り返り

ついに帰国しました!ということで、色々と振り返っていきたいと思いますが、まずは春学期の授業についてです。

  • Anth287 Minorities in Japan

面白さ5 教授4 大変さ5
予習は週約150~300ページ、宿題は5~7ページのposition paper3枚と15~20ページのfinal research paper。セミナーで履修人数は7人。
文化人類学的視点から日本、日本のマイノリティを見つめ、より広いテーマにつなげて行ったクラス。最初に日本人とは何か(日本のマジョリティとは何か)考え、その後アイヌ、沖縄、部落、在日、日系、在留外国人、Queer、身体障がい者貧困層、精神障がい者について1週間で一つのグループについて扱う形で学習。課題の本はどれも文化人類学者の論文で、ethnography多。
各マイノリティについての歴史や現状についての知識はもちろんのこと、複数のグループに共通する問題や、その問題の根底にある日本の問題、人間の性質、Anthropologyという学問について、minorityとは何か、そういったより普遍的な事柄についても考え議論することのできるセミナーでした。秋学期を通して、自分はまだまだ日本について知らない、と思い履修を決めたセミナーでしたが、思っていた以上に自分が日本について知らないことに気付かされ、当たり前・常識だと思っていたことがごく最近できた考え方であったりごく一部の人にしか当てはまらないものだったりすることを知りました。様々な面で自分の視点や世界観を広げてくれたクラスだったと思います。また、ペーパーがかなりたくさんあったので、writingの力もついたと思います。

  • Amst010 Islam in the United States

面白さ5 教授3 大変さ4
予習は週約100~300ページ、宿題は8~10ページのペーパー3枚。Freshman seminarで履修人数は18人。
様々な形でアメリカと関わっているイスラムに関する人々について文化人類学的なethnographyやフィクションの小説、ノンフィクションを読み学習。奴隷制時代のアフリカからの奴隷からMalcolm X、イスラム圏に留学するアメリカ人、ソマリア難民、テロリストまで、多種多様なイスラム教徒を扱い、自分のイスラムとアメリカに対するイメージが9.11の後についてのみのものだったことを実感しました。アメリカ人とは何か、伝統とは何か、アメリカとは何か、といったより抽象的なテーマについても考えることができました。教授は思考はとても素晴らしいですが、面倒見や授業への熱意に関し問題があり、それによって学生のやる気もだんだん下がってしまった印象で、そこが残念でした。また、テーマ上仕方がないかもしれませんが、往々にして視点がアメリカ目線になり、アメリカ人にしか関係のない議論になったので、そこまで興味がわかない時もありました。

  • Hmhs357 Culture and Human Evolution

面白さ5 教授4 大変さ4
予習は週約50~100ページ、宿題は3ページ、5ページ、7ページのペーパー。セミナーで履修人数は14人。
ヒトはいつからmodernになったのか?何をもってmodernと言えるのか?この未解決の問題を生物学的、文化論的、考古学的に考えるセミナーでした。どの分野に関しても専門の論文を扱い、文化、記号、シンボルといった抽象的なテーマが多く出てきてとても難しかったです。後々判明したことですが、履修している学生のうち一年生は僕一人だけでした。少し背伸びしすぎてしまった感はありますが、とても面白いクラスでした。

  • Chns130 Intermediate Modern Chinese III

面白さ4 教授5 大変さ2
毎日小テスト、毎課ディクテーションテスト、毎2課筆記テスト、毎3課プレゼンテーション、スピーキング&リスニングテスト、期末試験、ビデオプロジェクト。履修人数は6人。
中国語のレベル3のクラスです。前回よりも課題の量が少なく、楽になりました。教科書のストーリーに恋愛ものが多く、それ系のことを言える力がより身につきました。今学期は週二回昼にある、中国語の先生たちと中国語で話せるChinese tableに積極的に行くようにし、中国語をたくさん話すようにし、以前よりすらすら話せるようになったように思います。

とにかく何も考えずに興味のあるものを履修した秋に比べ、今学期は何か人間に関係する授業を取ると決めて履修しましたが、結果的にそこがやはり自分の興味のある分野なのだと実感できたように思います。今までは特撮からヒト全体に注目し演繹的にその性質について考えていましたが、帰納的にそれぞれの人間のグループに注目しその実態を長い年月をかけて明らかにするという手法が学術的に確立されているということを学べ、その具体例を多く自分の目で読み見ることができたのはとても良かったと思います。自分がそのような手法を用いた研究を実際にしたいかはわかりませんが、他の人間のグループへの文化人類学的研究についても学びたいと思うようになりました。