Yaleの4年間で僕が履修した授業は全部で37個。今回は、そのベスト5を発表したいと思います。
ランキングのポイントは
1. 知的好奇心という意味で面白かったか
2. 教授の教え方がうまかったか
3. 授業によって自分の考え方や価値観が大きく変わったか
の3つ。
思えばYale入学当初は一応物理専攻の予定でした。それがいつのまにか完全に文系の専攻を選び、物理の授業は一年生の一学期に取った宇宙物理の一個しか取っていません。色々な出会いや経験によって興味が絞られていきましたが、やはり4年間で取った授業はとても影響力のあるものでした。そんな中5つを選ぶのはとても難しいですが、上記の条件に沿って評価しました。
先にまとめを書いておくと、5つの授業はどれも単なる知識ではなく、学問的なアプローチ手法や社会問題の考え方、価値観を教えてくれた授業であり、そこから学んだ、社会へのアプローチの仕方はその後の授業や普段の生活の中で僕に多大な影響を与えているという点で共通しています。レクチャーを一方的に受けて期末試験をして終わり、ではなく、膨大な量の課題図書を読み、ディスカッションに参加し、ペーパーやReading responseを通じて自分の考えをアウトプットするスタイルだったからこその結果だと思います。僕のYaleやアメリカに対する考えは4年間で上がったり下がったりでしたが、やはり授業の素晴らしさはずっと変わらずすごいと思います。
第5位: History of Reproductive Health in the US
4年生の春学期に取ったHistory of medicineの授業。医療という視点からアメリカの人種や移民問題、植民地政策の歴史を学びました。週二回のレクチャー+週一回のTAによる少人数のセクションという形でしたが、特にセクションのTAが良い人で、授業に出てきた問題の解決策として実際に行われていることについて紹介してくれる等、授業の復習にとどまらないセクションをしてくれました。
授業を履修するまで、医療とは絶対的に良いものであり、人種問題等の社会問題と結びつけて考えたことがあまりありませんでしたが、この授業を通じて社会問題と医療が様々な面で深く結びついていることを学びました。コロナの状況下でも、一連の医療問題を固有の問題ではなく長い歴史の中に位置付けて見られるようになったかなと思います。
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