僕の専攻、Ethnicity, Race, and Migration(以下ER&M)ですが、何それ?と思う方も多いかなと思い、今更ですが専攻についてその内容、卒業に必要な単位について等紹介したいと思います。
ER&Mはイェールで1999年に設立された学部生のための専攻で、今では毎年30-50人くらいがこの専攻で卒業します。日本では○○学部△△学科という形が多いかもしれませんが、イェールでは学部(department)と○○専攻(major)は一致しているわけではありません。学部(department)は大学院生用のプログラムを有しているもの(political science, anthropology, math,...)を差し、教授の任命権など、権限が大きいのに対し、ER&Mはプログラム(program)という位置づけで、権限があまり大きくはありません。しかし、学部生の専攻としてはdepartmentであろうとprogramであろうと同等の専攻(major)です。
このER&Mという名前はイェールに特有のものですが、アメリカ全体としてはEthnic Studiesという学術的分野に相当します。(日本語の民俗学とは意味合いが異なります。)元々は1960年代、大学に進学した黒人たちが白人の教授による欧米至上主義の授業しかない状況に異議を唱え、自分たちのルーツを自分たちの人種の視点で学べるような環境を作るよう大学側に働きかけ、それが各地に広まったことがきっかけで誕生しました。
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