早坂有生のYALE

2016年にYale(イェール、エール)大学に学部生として入学した日本人、早坂有生のブログです。大学での出来事やアメリカ大学出願のことなどについて書いていきます。ご質問、ご要望、ご連絡は記事へのコメント(非公開設定です)にお願いします。

YALEのヒミツ〜オトナの問題編

アメリカ人というと常に議論しているイメージがありませんか?それは本当でした。最近スイートメートたちはご飯を食べるとき、いつも富の再分配について、言語について、銃規制についてなど議論しています。僕はまだ議論に対等に参加できるほどではないですが、質問したり日本のことについて聞かれたら答えたりしています。スイートメートたちが物知りなのは良いことだと思うので、色々吸収していきたいです。でも全てのアメリカ人が議論好きかというとそんなことはなく、例えば僕のルームメートはいつもそういう話には加わらず、話がアニメなどに移ると目が輝きます。

今回は、キャンパス内で起こる諸問題と、その大学側の対処について紹介したいと思います!差別問題や人種問題などもありますが、今回はより日常的に起こり、新入生歓迎ウィークの時に特に言われた二つのことについて書きます。Alcohol & Sexual activitiesです!

アルコール

 アメリカでは法律により、お酒を飲めるのは21歳以上です。Yaleで一番言われたのは、いざという時に助けを呼ぶことをためらわないで、ということです。たとえ21歳未満でも、泥酔状態や意識がないなどで、放っておくと命の危険がある時は、救急車やYaleが所持する病院にすぐに連絡してと8回くらい言われました。そのような場合にも、法的責任やYaleの成績などには全く影響しません。大学側が、学生の健康を一番に考えているからです。友達の友達はもう夜を病院で過ごしてきたそうです。。日本と同じで、飲もうと思えば飲むことはあまり難しくないと思いますが、いざという時の保護のされ方がやはり違うと感じました。ちなみに!僕はYaleに来てから一度も飲んでいません:D

Sexual Activities

 性に関する行動!です!!寮生活です。男女で寮は分かれていません。夜にはパーティーに参加しようと思えば参加できます。アンケートによると、入学して一年の間に70%の学生が誰かしらとkissするそうです。
 
 大学側は特に性的にactiveになることを咎めたりはしません。その代わり、間違いを犯さないよう、独自に「consent(性的に同意すること)」の定義"Positive, Unambiguous, and voluntary agreement"を定めているとともに、新入生歓迎ウィークの間に4回くらい、性に関するワークショップがありました。同じフレッシュマンカウンセラーを持つ一年生18人くらいで受けます。その内容は、大きく分けると3つ:何が性的嫌がらせや暴行に当たるか、避妊・感染症予防の仕方、性的多様性について、でした。

 一つ目に関しては、10個くらいの性的活動(公の場で手をつなぐ、パーティーで出会ってhook up、一緒にシャワーを浴びる、ダンスパーティーでmakeoutなど)を、程度の低いものから高いものに順番に並べて、人によって考え方が違うことを理解したり、片方がもう片方を誘うシチュエーション会話をして、どうコミュニケーションを取れば良いか考えたりなどしました。(英単語にしているのは日本語訳を書きたくないからなので興味がある方はご自分で調べてみてください。)

 二つ目に関しては、説明と共に、模型を使って実践しました。寮の入り口には常に無料の避妊具が置いてあり、言い訳はできないようになっています。

 三つ目に関しては、例えば三人称の呼び方について考えました。Yaleでは、自己紹介の際、自分を三人称でどう呼んでほしいかを申告します。普通は男性ならhe/his/him、女性ならshe/her/herですが、学生の中には見た目で判断して欲しくない人や、性別を定めて欲しくない人もいます。なので、最初に自己申告して誰も嫌な思いをしないようにするのです。僕はまだ出会っていませんが、they/their/themを使ってという人もたくさんいるそうです。

日本と起こる問題自体は似ていても、対策方法は全く異なるというのが驚きでした。日本ではあえて触れないような話題を、ストレートに扱っていた様子が伝わればと思います。では!